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そもそも相続登記とは?

相続登記義務化のお話をする前に、そもそも相続登記とは何なのか?について別の記事で、詳しく解説をしていますので、そちらをご覧ください。

義務化による影響

相続登記がどのような手続きで、必要書類や義務化の基本的なことなど、概要はお分かりいただけたと思います。
では、義務化された場合には、どんな影響があるでしょうか?

まず真っ先に考えられるのは、義務違反に伴う罰則が発生するようになることです。
新しい法律では『正当な理由がないのにその申請を怠ったときは、10万円以下の過料に処することとする。』と規定しています。

正当理由とは?

新法では正当理由がないのに手続きをしなかった場合に、過料に処するとなっています。
つまり、正当理由が存在すれば、過料になることはないわけです。

法務省は、正当理由について以下の事項を上げています。

数次相続が発生して相続人が極めて多数に上り、かつ、戸籍関係書類等の収集や他の相続人の把握等に多くの時間を要する場合
遺言の有効性等が争われている場合
重病等である場合
DV被害者等である場合
経済的に困窮している場合

また仮にこれらに該当しない場合でも、登記官(法務局で登記手続きの審査をする人)が個別事情を丁寧に確認して、過料となりうるかどうかを判断することとなっているようです。

上記のことからわかる通り、法務局もある程度は融通を利かせてくれるであろうことが推測できます。

過料とは?

過料について裁判所は『過料とは、行政上の秩序の維持のために違反者に制裁として金銭的負担を課すものです。刑事事件の罰金とは異なり、過料に科せられた事実は、前科にはなりません。』と説明しています。

いわゆる行政罰の一種で、刑事罰と異なり、前科が付くわけではありませんから、そこまでビクビクする必要はありませんが、罰金ですので、お金の支払いは必要です。

相続登記義務化の罰則については、別に記事で解説していますのでそちらをご覧ください。

いつの相続から対象になるのか?

相続登記義務化に伴う、罰則規定については、ある程度お分かりいただけたと思います。
いつ発生した相続から登記義務化の対象になるかは、別の記事で解説していますのでそちらをご覧ください。

相続登記義務化の問題点

つらつらと、相続登記義務化やそれに伴う様々な影響、法的効力などの解説をしてきました。
施行が間近に迫るこの制度について、司法書士的視点であえて問題点について記載してみようと思います。

あくまで、一司法書士の意見ですので、参考程度に見ていただければと思います。

問題点1 猶予期間の長さ

そもそもこの相続登記義務化ができた最大の理由は、日本全国にある所有者不明土地の解消とその防止にあります。
相続登記を放置することで、不動産所有者がネズミ算式に増加していくことを食い止めることを目的にしていると言えます。

しかしながら、新法の規定では『不動産を取得した相続人に対し、その取得を知った日から3年以内に相続登記の申請をすることを義務付ける』となっています。
この規定だと、死亡から3年は登記していなくても、違反になることはないわけですが、この3年という猶予期間はかなり長いなという印象が個人的にはあります。

例えば、相続人の中に高齢者がいる場合に、その3年の間に亡くなるという可能性もあると思います。そうなると結局は相続人がまた増加していくことになります。
兄弟相続の場合(被相続人のご兄弟が法定相続人になるケース)ご兄弟も当然高齢ですので、3年以内に亡くなるリスクはあるわけです。

そうなるとそのご兄弟の配偶者や子供が相続人として登場することになります。

同じ相続に関する手続きで有名なのが、相続税申告ですがこちらは、10ヶ月以内とかなり短い期間です。
『納税』という登記とは少し毛色が異なり、金銭的な負担という側面があるからだとは思いますが、登記に比べてかなり短い印象を受けます。

問題点 過料が低額

1の話ともつながりますが、過料(罰金)が10万円というのはかなり優しい金額だなと思います。
正確には、10万円以下の過料ですので、上限一杯の10万円が過料額になるのは、よほどの悪質な登記手続きの放置でもない限り可能性は低いと思われます。

人によっては、固定資産税の支払いで、毎年10万円近くを支払っている方もいるかと思います。
そういった人からすると、不動産の管理費用10万円増えるぐらいの認識になる程度かもしれません。
仮に10万円の過料支払いがあったとしても『手続きするのも面倒だし、お金もかかるからそのまま放置して罰金(過料)を払って済ませよう』なんて考える人も出てくるのではないかと推測できます。

これが仮に過料100万円とかそれ以上の金額だったりすると、当事者はもう少し危機感をもって手続きに本腰を入れるようになる気がします。

問題点3 登記期間の起算点がわかりにくい

相続登記をする場合には、遺産分割協議、遺言書、法定相続の大きく3つのケースがあり、ケースごとに登記期間の起算点(登記義務の期間のスタート時期)が異なってきます。
それぞれの相続法上の法的効力の差異がありますので、致し方ない面はあるのですが、一般の方からすると非常に『わかりにくい』と思います。

以下が登記期間の起算点の取り決めです

基本的義務
相続(特定財産承継遺言を含む。)や遺贈により不動産を取得した相続人に対し、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、その所有権を取得したことを知った日から3年以内に相続登記の申請をすることを義務付ける。
遺産分割成立時の追加的義務
遺産分割がされた場合には、実際上、相続人中において権利者の集約が図られることも多いと考えられるため、遺産分割の結果を不動産登記に反映させることができれば、その後の土地の処分に当たって便宜であること(※)から、改正法では、遺産分割が成立した場合にはその内容を踏まえた登記申請をすることも義務付けている。

遺産分割があった場合には、遺産分割の内容も加味した相続登記をすることが、相続登記義務の履行にあたることになるということです。
仮に被相続人の死亡から3年以内に遺産分割が成立しない場合には、3年以内に相続人申告登記(法務局で行う簡易的な手続き)をしておいて、その後遺産分割が成立してから3年以内に相続登記をすることが必要になります。

また遺言書に関しては、遺言(特定財産承継遺言又は遺贈)によって不動産の所有権を取得した相続人が取得を知った日から3年以内に遺言の内容を踏まえた登記の申請(相続人申告登記の申告でも可)を行うこととなります。
(引用元 法務省資料)

法務省の資料を元になるべく、わかりやすく記載したつもりですが、そもそも規定自体がわかりにくいので、どんなに嚙み砕いて説明しても、やはりわかりにくいモノはわかりにくいですね。

司法書士太田合同事務所からのアドバイス

相続登記義務化は、2024年4月1日から始まりますが、それ以降いきなり積極的に義務違反に伴う過料通知が来ることはなく、最短でも2027年4月以降に登記義務違反の不動産が出てくることになります。

一般の方の中には、2024年4月までに、登記手続きをしなければいけないと勘違いされている方もいますが、そうゆうわけではありませんので、そこはご安心ください。

上記で記載した通り義務違反があったとしても、正当理由があるようなら、そこまで焦って手続きをしようとしなくとも問題はないかと思います。
また相続人申告登記という、簡易的な手続きで義務を果たすこともできます。

2027年までの時間的に余裕があるうちに、どのような対応をしていくか計画を立てていくことをお勧めします。

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